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ら思い切って変えました。

一時はぐっと利用者が減りましたけれども,今は新たにそれに魅力を持った青年達が集まってきています。これは単なるカルチャーセンターで物習いというものだけでは物足りなくなってきているし,子ども達,青年達も変わってきているということなんですね。その辺は考えなければいけないところでしょうね。

砂賀 宿泊型の青年の家はよりそうだと思います。自然体験ができたり,様々な活動ができるのですから。一種のカルチャーセンターのようなことをやっていたのではあきられるし,若者のニーズと違うと思いますね。

角替 違ってきますね。

砂賀 ですから,もう少しダイナミックなことが必要じゃないかと思っています。そのように考えてみたとき,私は青年の家の職員の在り方を考える必要があると思うのです。と申しますのは,何となく姿勢が後ろ向きといいますか,自信を持っていないという印象を受けるんです。

ですから,時代遅れな施設だなというような印象を利用者に与えてしまうのです。これだけ中教審の答申などで,『生きる力』を育むために施設が有意義だといわれていながら,意外と迫力あるプログラムが出てこない。ですから,私としては「重要な意義がある施設なんだから,みんなが少し自信を持って新しいプログラムに取り組むことが重要だ」と話しているんです。

 

学校だけでは万全でなくなった

 

角替 臨教審以後は状況もだいぶ変わってきていると思うのです。これまで我が国では学校というのは,小学校,中学校,高等学校全体を含めて,青少年のためには万全な教育をしなければならないし,万全な教育をしているという自負心のようなものがあったと思うのです。

ですから,例えば静岡県の場合でも,高校生はお祭りに参加してはいけないということが一時期ありました。お祭りにいくと酒を飲んだり,たばこを吸ったり,悪い事ばかり覚える。学校で純粋培養することが最も安全だ。社会的な活動に参加すると,そこで非行的な問題に巻き込まれるということなのです。中学校で部活動を一生懸命やるのも,学校から家に帰ったらもうくたびれて,外には出ていけない,そうすれば悪いことは覚えないという考えがなかったわけではないようです。

要するに,学校が全てをやる。そうすればいい子どもが育つんだという考えが強かったわけです。しかし,現実的に家庭の中で子どもがしなければならないいろいろな仕事がなくなってしまった。地域でも同じような事態が生じてきた中で,じゃ,学校でそれらのことの全部ができるかというと,そのようなことはできないということになってきました。そこで,むしろ,お祭りに参加したり,学校以外の活動に子ども達がいろいろ参加していくことが大切である。そのことが子どもの能力を伸ばすことにつながるんだという理解を学校も持つようになってきたわけです。

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ボランティア活動のために学校を休むという

 

 

 

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