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皆さん、『少年ジャンプ』というのはご存じでしょうか。『少年ジャンプ』の発売日は何曜日だと思いますか。これもぜひ所長面接があればお聞きしたいですね。これは小学校の教員をやっていればわかります。月曜日が発売日なんですよ。月曜日だから、終わりの会が終わったら、子供がすぐおうちに走って帰ります。中学生は部活動がありますから帰れませんけれども、小学生は真っすぐ帰ります。それだけ好きなんですよ。首都圏が月曜日、九州、北海道は火曜日ですけれども。『少年サンデー』『マガジン』、これは水曜日ですね。『チャンピオン』木曜日。今4つ挙げました。一番発行部数の多いのは何でしょうか。『少年ジャンプ』ですよね。それは今430万前後。

ぜひ研究してほしいのは、『少年ジャンプ』は瞬間風速で一時期650万部いったんですよ。これは合併号と申します。お正月とお盆の休みに発行されます。今はもう下っていますよね。650万部から下っていって430万前後なんです。今『少年マガジン』が伸びています。今400万を突破しましたから。このように上っている勢いの漫画と落ちる漫画の違いを研究してくれるといいんです。

例えば利用率がぐっと伸びているところ、三瓶みたいなところです。前は27の中で14位が今4位に上ってきましたよね。これはもう所長以下、庶務課長も含めて頑張っていらっしゃる。庶務課長の冨高さんという人は熊大の方で、柔道5段です。三瓶の場合は熊大の学生とかがみんな使ってくれる。柔道を通して、地域の人と柔道の練習をしながら力をつけてあげる。そして所長以下、庶務課長も含めて、事業課だけでなくて庶務課も含めてやっていくという態勢があります。それで伸びていく。

皆さん、教育の本がありますよね。教育の本はよく売れて3000部なんです。教育書は3000部売ればベストセラーなんですよ。漫画は何百万部。この違いは何なんでしょうね。

それは集英社の戦略というのがあるんですよ。1点目、子供たちの金銭感覚を研究している。10円の重みを研究しています。ですから、小学校6年生の小遣いの平均額は何円か。例えば2000円とかとデータを持っています。『ジャンプ』は今200円です。『マガジン』『サンデー』は210円ですよ。10円安い。この10円の感覚ね。だから、ユーザーたちの感覚をサーペイしてほしいんですよ。

例えば平成元年に消費税が3%になりました。その前まで『少年ジャンプ』は170円ですよ。『マガジン』は180円、当時、子供たちが200円持ってお店に行きます。おばちゃん、『ジャンプ』ちょうだい。30円おつりをもらいますよね。その30円で隣にあった「ビックリマンチョコレート」を買ったんですよ。「ビックリマンチョコレート」というのを覚えていますか。子どもたちはシールが欲しくてチョコレートを捨てましたよね。あの辺から食べ物よりも「おまけ」が欲しい子どもが出現したんです。「ビックリマンチョコレート」はロッテがつくっているわけですよ。そこで、集英社とロッテが提携したんです。ですから、「ビックリマンチョコレート」のシールがありますね。あの絵を『少年ジャンプ』のグラビアに載せるわけです。子供というのは、本文は家で読みますけれども、グラビアはそこでぱぱっと見るわけです。そのとき隣を見ればチョコレートを売っているわけですよ。それは1個30円なんですよ。

そこでまず言いたいことは、青年の家とほかの企業、違う職業との連携をやってほしいんですよ。ご承知のように、これから学校週5日制になってきたら、これまで2泊3日使ってくれたのが1泊2日なんですよ。利用率は下がります。当然です。そうすると、学校だけでなくて、スタンスをもっと広く広げて違う人との連携をしなければなりません。例えば社会福祉施設と一緒にやらなきゃいけない。この前5月に大隅少年自然の家に行きました。西所長のところはやっぱりすごいですね。そういう養護施設とかの職員も主催事業で来てもらって、そして所長とタイアップして、これからは養護施設の方と一緒に主催事業を行うといっておりました。そういう形でいろんなことをやっております。

2つ目は、読者参加型と申します。よく言いますね。学校は子供が主人公だ。施設は青年が主人公だ。そういうキーワードは皆さんお持ちなんですよ。問題は、多くの施設は主人公だというシステムをつくっていない。言葉だけは飛び交っているけれども、実際どういうことが主人公かというシステムを設けていない。

 

 

 

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