心の壁を見つめよう
福井県 共同作業所「あゆみの家」
栗原 千佳子
私はいぜん、「乗り越えられない壁は避けて通ればよい」ぐらいに漠然と考え、踏み込んだり、アプローチすることはありませんでした。
人間関係で挫折し、この病気になってからというもの、私の心の平安は周囲の人々によってかき乱されと思い込み、人との交流をなるべく拒み、自分だけの世界に閉じこもってしまいました。
それでも、別段こたえることもなく、寂しさも感じず、わずかに読書などに自分を投影して楽しんだり、日々同じ事を繰り返す単調な生活を送っていました。
そして気付いた時には、叔母から「あんたには友達が一人もいないじゃないか」と、言われるまでになっていたのです。
そこで、ハタと考えました。
人は一人では生きられない、支え合って生きていけるものだ。
お金はあっても、物をつくり出す人がいなくては、手に入らないのだから…。
それに魅力のある人の周りには、黙っていても人が集まるものではないか。
それに較べて私は欠陥人間ではないか、心を開かなければ、自分を磨くこともできない…と。
人生は思うようにならないことがほとんどですが、経験を通してどう自分を再発見し、「二歩前進、一歩後退」で、勇気をふるって暮らしていこうと思い直したのでした。