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?積極的なPR活動の展開

現在の船着場の場所は観光客にはわかりにくい。また、定期船の航路の概要(寄港地、その周辺の観光地など)もわからない点が多い。観光客の利用増のためには、まず宣伝・PRがぜひとも必要である。例えば舞鶴市街地の船着場の案内板などが不足しているので、これらの整備を進める、JRの駅、バスターミナル、舞鶴自動車道のパーキングエリアなど、観光客が集まる施設に舞鶴汽船の宣伝看板等を設置する、といった方策の導入を図るべきであろう。

 

?アクセスの改良

住民の利用向上の項でも述べたが、船着場と市街地の間のアクセスやバス乗りつぎの利便性向上を図る。JR等で舞鶴を訪れた観光客の船着場までのアクセスは、関電PR館が完成し、観光客が増加した時点では、マイクロバスによる送迎等も検討する必要があろう。

 

?湾内観光遊覧航路の積極的活用

湾内の観光遊覧船の運航については住民からも利用者増加の有効な方策として「導入すべき」という声がアンケートであがっている。関電PR館をはじめ、今後観光拠点の整備が進むため、斜張橋や島をめぐる新たな観光コースの設置を収支予想を踏まえて検討すべきであろう。

 

3)定期船事業以外の収入源の開拓及び運賃値上げ

花火大会の見物客を対象とするチャーター船などは実施しているが、これをさらに充実させるとともに市のイベントや行事に参加し、船の利用促進を図る。また、定期船の運航時間以外の利用が多い工事関係者や釣り客などの利用を図るため、不定期航路事業の活用を図る。

次に、運賃値上げであるが、運賃値上げは収入増加策としてはすぐに効果が現れるが、適切に実施しないと利用者の減少をもたらすおそれがある。しかしながら、アンケート調査からみると、ヘビーユーザー(10代の生徒)の不満度は高いものの、それ以外の層ではあまり不満はなく、住民のなかには、当航路の採算性が悪く国や自治体から補助を受けていることを知っている人も多く、1割程度の値上げはやむを得ないという人もまた多い。しかも、前回の運賃値上げは平成4年であり、かなりの期間運賃は据え置かれていることから、10%程度の値上げは可能と考えられる。

 

 

 

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