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2) 適切な観光交通需要の管理

和歌山県の観光においては、公共交通のネットワークが現状では充分でないこともあり、アンケート調査結果でもみられるように、自家用車利用の割合が非常に高い。そのため、春期の根来寺や南部、夏期の白浜や那智をはじめとし、花見、GW、夏休み及び紅葉の期間など、自家用車の流入とその路上駐車により交通混雑が発生する観光地が多い。それが原因となり、バス、タクシーなどの運行時間が影響を受ける場合もみられ、路線バスなどにおいては定時性の確保が難しくなっているなど、公共交通の信頼性に関わる場合もある。また、それにより、観光ルートを形成する乗り継ぎを考慮したダイヤ設定も難しくなることも考えられる。さらに、道路混雑が発生すれば、周辺住民の居住環境や自然環境への影響も問題となる。

従って、現在、夏期に白浜などで行われているようなP&BRや、観光地への自家用車の乗り入れ規制などにより、観光地における自家用車の適切な管理も重要となる。

 

 

 

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