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?観光地の評価と魅力向上のために必要な事柄

・ 主要目的地の評価は、資源面では自然環境(75%)、文化遺産や歴史(48%)の評価は高いが、娯楽機会、体験活動やイベント面等のソフト資源面での不満が高い。観光環境で不満足度の高い項目は、交通が便利(38%)、混雑が少ない(31%)と、交通、混雑についての不満が大きい。

・ 観光地を魅力的にするために重要なものは、交通が便利(36.4%)、混雑が少ない(28.6%)、自然環境が優れている(23.6%)、おいしい食事を味わうことができる(25%)、観光案内や情報が十分(23.2%)があげられており、交通環境の改善に対するニーズが際だって高くなっている。目的地別にみると、白浜、勝浦などの南紀の観光地では交通の便利さ、和歌山マリーナシティ、加太の紀北臨海観光地では観光地の混雑緩和へのニーズが高い。

・ 重要度が高いが現況の満足度が低い項目として、交通が便利、混雑が少ない、食事が美味しいがあげられ、これらについての重点的な改善が必要と考えられる。

?来訪経験と今後の希望

・ 和歌山県への観光リピーターは全体で約8割と推計でき、居住地域別では近畿地方(和歌山を除く)からでは9割、関東地方は5割、東海地方と中国・四国以西地方は7割程度となる。

・ 今後の来訪希望シーズンは、いつでもよい(22%)と春(23%)、秋(22%)、夏(19%)とも約2割で、冬(3%)だけが際だって低い。年齢別では、若年層の夏指向の強さと中高年層の秋およびいつでもよいとする比率が高くなっている。

・ 宿泊数希望は2泊(52%)が最も多く1泊(21%)が続き、今回の宿泊旅行実績(1泊49%、2泊38%)より長期希望となっている。

・ 訪問希望観光地は、3割を超えるものは白浜、高野山、瀞峡、龍神温泉、2割以上が那智、串本、中辺路・熊野古道、高野山、太地、本宮である。

?今後の観光行動の希望について

・ 観光行動別の希望は、温泉等保養(87%)、グルメや買物(77%)、景勝地・寺社等をみる(75%)、自然とふれあう(74%)が上位を占める。一方、自然保護活動・ボランティア活動(25%)、手工芸や農業生活体験(27%)などの新しい形態の観光行動への参加意向は4分の1程度となっている。

・ 体験型観光への参加意向は、鳥や鯨などの動植物観察(34%)、山・海での散策やカヌー(33%)の自然系のものが人気が高い。これに農業体験(25%)、漁業体験(23%)、歴史学習や自然環境の保護(20%)などが続く。

?交通機関利用の実態

○広域的交通機関

・ 県外からの広域的交通機関は、自家用車・バイク(63%)が最も多く、次いで鉄道(JR特急、18%)となっている。居住地別では、JR特急利用が多いのは関東地方(33%)、関西国際空港は北陸・信越地方(9%)、南紀白浜空港は関東地方(12%)、船は中国・四国・九州以西地方(21%)である。

 

 

 

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