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(1)樹木のない部分の温度変化

図-2〜5は41号と40号棟間の温度変化を示す。火源(点火棟)に最も近接(1.6m)した測点08、09の温度上昇の傾向はほぼ同様と見えるが、同一時刻での温度を比較してみると、08点が約60℃上回っている。09点がこの温度に達するには、約1分を要する。この1分差が40号棟の壁面00、01点)の炎上時間の差と思われる。即ち、00点が10分30秒で炎上するに比し、01点は11分30秒を要している。

40号棟には点火後6分2秒で軒下に延焼し、5分程で壁面が焼け落ちるほどに炎上範囲は拡大している。この炎上拡大にしたがって41号と40号棟の中央の測点(樹木の後面に相当する位置-04、05)の温度が上昇し、前面(08、09)を上回ってくる。これは、前面の点火棟の延焼が進み火熱が低下して来ることと、後面に新たな火源(延焼棟)が生ずることによると思われる。なお、00と01点は、点火後16分過ぎ壁面が崩壊したため計測不能となった。

 

 

 

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