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戦闘・戦勝

 

我々は強健な指令・統制およびセンサーや武器の到達能力を生かし、分散した戦力ネットワークから戦闘力を集結し、内陸奥地へのパワー・プロジェクションを行う。規模および期間の限られた有事の際は、我々は沿岸に決定的なパワーを及ぼす。より規模の大きな紛争では、我々は戦闘・戦勝の合同作戦全体の一部として機能する。我々は合同軍事作戦において終始一貫して重要な役割を果たすのである。

 

前方展開型海軍は、紛争早期に侵略を停止させるに当たり重要な役割を果たす。米国は通常同盟国あるいは自国の利益に対する侵害に対処するために紛争に介入する。したがって、米国および同盟国の軍隊は、紛争早期においては通常戦略的には防衛的である。我々の海軍の砲撃能力および戦闘機出撃率の高さは紛争の成り行きと結果に大きな影響を及ぼす。なぜなら、合同軍事行動が特に重要である早期は、陸地の米軍基地から戦域に兵力が到着し始める時期に当たるからである。我々は潜水艦を利用し、沿岸水域から密かに浮上し、敵が最も攻撃されにくいと考える場所に海軍砲撃力あるいは特別作戦戦力を配備する。我々は敵の中心地を占拠し、戦略的優位を獲得するため、攻勢にも出る。我々は独特な海軍攻撃作戦により敵の防衛システムを破壊する。こうした作戦には、敵を集中攻撃に対して脆弱にするための敵の空中防衛システムへの攻撃がある。敵の防衛にダメージを与える一方、我々は敵の攻撃戦力にも強いダメージを与え、敵の重要な軍事的目的を妨害し、迅速に既成事実化を達成するのである。

 

前方展開軍による初期作戦は、合同軍事行動を可能にするために重要である。連合軍の戦闘を支援し、地上軍のために沿岸基地を防衛し、沿岸に早期に到着してくる統合軍に基地を防衛することにより、我々は米国本土から来る戦力が戦域に出やすいようにする。海底を含めた沿岸地域を我々が支配できることにより、敵陣の脅威に対処するに当たり攻撃を受けずに戦闘空間を作りだし、その後の攻撃に備えることができる。敵のエリア・ディナイアルの脅威を粉砕し、重要なシーレーンおよびエアーレーンを開放しておくことにより、我々は戦域への支援を妨害されずに行うことができる。我々は高度な指令・統制能力を提供し、遅れることなく初期戦闘作戦を開始することができる。たとえば、初期に海上統合空中司令部によって統合軍戦闘力を展開することにより、早期に空中での優勢を確保して敵を攻撃することができる。我々の前方展開戦艦および空母は、司令官統合タスクフォースに対して海上指令センターを完全な形で提供する。ハイチでの民主主義回復・維持作戦でUSSマウント・ウィットニーが海上タスクフォース本部となったのはその一例である。

 

我々の海上システムにより、米国本土から来る統合軍を現地の指令・統制ネットワークシステムに「プラグイン」することができるのである。

 

米国の圧倒的な戦力を妨害しようとする侵略者への対抗措置として、我々は米国および同盟軍を標的にしようという敵の努力を破壊し、利用する。統合空・陸・海軍に対するエリ

 

 

 

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