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旧ソ連の軍事力と関連して、米軍縮局は(ACDA)的が発表した1979-1989年の軍事力は、平均値に近く、実質的な数値は年ごとに調整されてきた。英国のIISS発刊したMilitary Balance 1992-1993年によると、1992年の旧ソ連の軍事力は、総3200と示されている

 

このような複合的な予算節減と兵力削減を勘案すると、ロシア軍が停滞しているように見えるが、長期的視点に立ってロシア軍を整備し革新する機会であると見なすとすれば、見通しは必ずしも否定的なものではないと認識する必要がある。また米国と西ヨーロッパを中心に編成された、旧ソ連の戦略核兵器及び在来軍の配置も変わるであろうし、ウラル山脈の東側への移動もなくはないが、結局は予算不足と全般的な縮小作業が進む中で、海軍力を含む軍事力の再編成が続けられると思われる。

 

3.旧ソ連海軍の発展背景

 

ロシアは歴史的に大陸国(continental power)であり、第二次大戦後も海軍力の重要性を把握することができなかったが、朝鮮戦争以降に米ソ間の冷戦対立が深まる中、ソ連の権力首脳部は、ソ連海軍力の強化に集中的に拍車をかけはじめた。その主目的は次のように要約できる。第一に、外部からの脅威及びエリート層の勢力を保護するための手段。第二に、全地球的にソ連の政治的立場を強化するための方案。第三に、ソ連の領土外のパワープロジェクション(power projection)能力増大。そして第四に、時期適切な影響力を行使できる能力である。19もちろんソ連の解体以後、このような目的の修正は不可避になるだろうが、現在アジアの海軍が直面している状況は、1950年代中盤と類似する点が少なからずある。即ちスターリン時代には、軍の本格的な現代化建設は様々な要因でたいへんであったが、1956年のフルシチョフ登場とゴルスコフ提督の任命とともに、海軍力の近代化が成し遂げられた。このことにより、ソ連の解体以後、ロシア海軍の総合的な改編作業は、環境の変化により不可避なものとなったが、ロシア海軍の縮減を発展の契機にすることができれば、縮小されたとしても、今までよりはるかにハイテク化された海軍力を中長期的には建設できるであろう。

当時のソ連海軍は、戦時の備えとともに平時の海軍力の活用を強調しており、米国とNATOを中心にした海軍訓練強化とnaval patrol、偵察活動も増大していた。それだけでなく、1967年の中東戦争以前には、ソ連海軍は危機管理の一環である西側の海軍力に対応し得る能力を確保できずにいた。だが、1970年代初頭から、1973年10月の

 

19 Bruce W. Watson, Red Navy at Sea: Soviet Naval Operations on the High Seas, 1956-1980 (New York: Westview Press, 1982), p.1

 

 

 

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