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せるので、日本が好意的に受取ることはないであろう。第2のカードは、日本との提携であるが、これは中国の怒りを招くこととなろう。第3の選択肢は、言うまでもなく、米国との強固な連携を維持し、日米の軍事的利益と緊密に提携することである。

その選択は韓国が行こなうべきものである。誇り高いこの国の歴史を知れば、同国が国家としての強じん性を強化し、国民に対して最大限の経済的及び安全保障上の見返りを提供するため最良の選択を行こなうことは難しくない。

地域の安全保障に関する分析は、この地域の軍事力増強との関連についての検討することがなければ完全とは言えない。

 

○軍事力の増強

アジアは現在、世界中で最も急速な成長を続ける兵器市場であることは、殆どの人が認めるところである。アジアは、既に世界の通常兵器輸入総額の43パーセントを占めている。もし、現在の経済成長率と豊かさが続けば2020年迄にアジアが世界の通常兵器輸入総額の半分以上を占める可能性は高い。技術傾向から見てこの地域内で製造される兵器の割合はますます増えることとなろう。

アジアが更に武器を購入するのは事実である。また、アジアの諸国が自国内で兵器を製造していること、そして、中国、シンガポール、台湾、韓国などの諸国が自国の軍事行動圏と能力を大幅に増大させる兵器を調達しつつあることは、同じく事実である。

本論では、この地域が軍拡競争現象を経験しつつあるか否かを論ずることには興味はない。軍拡競争の要素はあるものの大部分の調達は古い兵器の更新であり、域内諸国の軍人を満足させるために新しい玩具を提供すると共に、武器技術の近代化でもある。他にこの地域の軍事力増強を裏付けできるような単一の共通項などは存在しない。

本論は、地域安全保障に関する方向と関連性を示すことにより関心がある。国際戦略研究所(IISS)によれば、アジアへ持込まれた兵器の実際の総額は、1987年の160億米ドルから1995年の85億米ドルへ減少している(一定価格として)。これは1995年の武器搬入、中東への128億米ドル及びNATOへの65億米ドルとよく対比される。東アジアにおける1994-1995年の8.7パーセントという記録的な急増にもかかわらず、実質では、アジアにおける兵器購入額は低下している。おそらく1980年代初期におこったピークはすでに終わったと言える。というのは兵器購入には周期があり、現在は最低期であるが、間もなく上向くものと考えられる。ポール・ディブ

 

 

 

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