み込まれるシステムに様々な製造元が混合していることは、大きな整備上の問題を起こすに違いない。例えばLUHU級の最新の駆逐艦の装備品が、中国製の100ミリ砲、フランス製の対水上ミサイル、イタリア製の魚雷、米国製のエンジンと来ては、整備担当者にとっては悪夢に違いない。
36.次はSSBNプログラムに目を向けよう:中国は新型のCSS-NX-4(J2)SLBMを搭載した第2世代の級の設計を国産で行っている、と言われている劉華清はかつて、大規模な核の第一撃に遭ったら、陸上の核ミサイルは10%以下しか残らず、脆弱性の少ないSLBMの方がより優れた反撃能力を持つであろう、と予言したことがある。彼が言ったことは、海上の戦略核兵力開発の勢いを維持しようという中国上層部の現在の企図を反映したものであったようである。事実、最近の証拠によれば、新しいSSNよりもSSBNの建造の方を優先しているようである。しかし、DF-31やDF-41といった移動式陸上設置型(したがって脆弱性が少ない)のシステムの開発によって彼の予言は弱められ、多くのSSBNの新造計画は、哨戒用におそらく3〜4隻が建造されるだけで実施されそうにない。最大限の防護を確保するためには、多層防衛の背後で、本土の近くで行動するのが合理的であろう。
37.後継のSSNの設計は、ロシアの支援のもとに進められているものと思われる。それには向上した雑音低減技術と、ロシアのSHKVAL200ktロケット推進兵器のような新型魚雷や水上発射の巡航ミサイルを含めたより高圧なウェポン・システムが採用されるようだ。しかし、これらも就役するのはわずかな隻数だけだと思われ、前述した理由から、その任務はSSBNの護衛と対水上戦の両方に使用されるであろう。通常型潜水艦のプログラムは続けられるものと見られる。さらに2隻のKILO級をロシアから受領し、その後は中国で建造しようとするであろう。国産の新しいSONG級の一番館の運用が成功するとすれば、継続生産に入るであろう。これらの通常型潜水艦は、SSNと同様に二つの任務に就き、沿岸の穏密機雷敷設にも有益なものとなろう。
38.水上艦隊は、もしも新しい任務を能率的に遂行しようとするなら、かなりの再構築を必要とするであろう。第一に、重点が沿岸防御から移ったからには、極めて小型の戦闘艇の数を減らし、最も近代的な重装備をしたものを中心として維持し、高性能の新しいコルベットの設計を導入するのが論理的であろう。これらで構成される兵力の理想的な規模を予測はするのは難しいが、中国は1万マイルに及ぶ海岸線と、50万平方マイルの領海(中国は最近、海洋法によりこれを100万平方マイル近く拡大する企図を宣言した)を保有していることから、あまり極端な削減はすべきではない。反対に、中国が宣言したように、距離を広げることによって拡大された海域をカバーするためには、主な水上戦闘艦の兵力を拡大しなければならない。明らかに改善の必要のある重点分野は防空、指揮管制、戦闘情報、電子戦、後方補給であろう。高性能の対艦ミサイル、できればトマホーク・タイプの陸上攻撃武器の取得が望ましいことは疑うべくもない。
39.近海(green Water)と外洋(blue water)によってカバーされた海域は広大で、水上艦部隊だけで