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中国は、外洋を「第二列島線」までに及ぶと定義している。正確にどの島までを言うのかは明らかでないが、第一列島線の東、そして一部では北は千島列島、小笠原諸島、マリアナ諸島、南はパプアニューギニアまでを含むと考えられている。2050年までに中国は世界的に名の通った艦隊を持つことを望んでいるが、その作戦海域については現在は明らかにされていない。

 

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4.計画されているPLAの将来の役割と組成は、軍事的考慮だけから導かれたものではない。それは中国指導部の戦略的思考の段階的変化と不可分な部分であり、したがって内は国内問題に対する配慮、外は東南アジア地域全体の情勢から導き出されるものである。それらは長年複雑な論議の的となって来たので、ここで簡単に触れることにする。

 

5.最初に、環太平洋地域(the Pacific Rim)全体を支配する不安定性について考察する。これはいくつかの要因から生じる。日本の不活発かつ頼りない態度に加えて、明らかに衰退したロシアの役割(1996年4月のエリツィン・江沢民の「次世紀の戦略的パートナーシップ」宣言にもかかわらず)及び不明瞭な米国の長期的コミットメントにより、中国を含む国々はこの地域の力関係と安全保障体制が今後の数年間にどのようになるか予測するのが難しくなっている。次の脅威や挑戦がどのような性質のもので、どの方向から来るものか、自信をもって予測できる国はない。これは最近10年間のアジア・太平洋地域における軍備増強が一部には原因である。実質的国防支出の伸び及び武器保有の質的な(多少は量的な)増大がその良い例である。各国は予測し難い戦略環境に対処するため、軍事力の拡充に努めている。そして予期される力の真空状態を満たす準備をしつつあり、又は満たそうとしている他国に対して備えている。

 

6.中国では安全保障上の問題のほかに、様々な賢源の需要とその国内自給能力の不均衡拡大が問題となっている。中国は間違いなく新興の地域勢力であり、経済は急速に発展しつつあるが、その成長の基盤は脆いと見られ、これを維持する上での問題点はかなり多い。懸念の一つは人口の増大である。中国本土は世界人口の22%にあたる国民を世界の可耕面積の7%で支えている。可耕面積は土地浸蝕その他の原因で年間725,000エーカー以上の割合で失われつつある。2020年までには中国の人口は15億に達する。その時までに技術的躍進がなければ、年間の穀物所要量は2億8,500万トンの生産高を上回ることになるだろう。そのため、海外からの供給を確保するために大きな努力が必要であろうし、漁業資源の豊富な南シナ海等の他の供給源への依存も高まるであろう。

 

7.エネルギーにも問題がある。中国のエネルギー需要は過去10年間に50%以上増加しており、今や米国に次ぐ世界第2の消費国である。石油は需給の不均衡が最も大きい品目であり、不均衡は恐らくますます拡大するであろう。2020年までには需要は年間3億5,000万トンに達し、これに対し生産量は1億4,000万トン程度であろう。中国が現在と同程度に石油に依存しようとし、生産量が伸びなければ、外国の供給者との契約を求めなければならないし、その供給路を保護する能力を確実に信頼できるものにしなければならなくなることは明らかである。新しい石油資源については、状況はあまり芳しくないようである。陸上調査が大きな発見に至らなかったため、中国は”南シナ海の豊かな埋蔵石油”

 

 

 

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