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の開発を目指しているとの観測が広まっており、その証拠として中国の南沙群島の領有権主張が頻繁に引き合いに出されている。しかし、中国が主権を望むのは石油のためではなく、安全保障上の理由と考えられるので、そのような観測は心得違いであろう。現実には一部で石油は発見されたものの、現在の時点では大鉱床の夢は大きく誇張されているようである。事実、南シナ海での海底油田開発の勢いは衰えている。そうは言うものの、同地域の分析が完璧であるとは言い難い。入手できる資料はすべて推定と地震探査データに基づくものである。中国はおそらく、将来いつの日かこの地域の完全な主権を確立できれば、他国が失敗した包括的な調査を実施し、成功することができるだろうと期待している。しかし、これまでにかなりの量の天然ガスの埋蔵が発見されている。例えばインドネシア領ナツナ島には、45兆立方フィート(英国沖の埋蔵量の2倍)の埋蔵が見積もられている。より本国に近い海南島の南方では、Arco(米)、中国国営石油公司及びクウェート海外石油開発企業の共同ベンチャー事業が将来有望なようである。この事業は香港の発電所にガスをパイプで直接送り、20年以上にわたり3兆立方フィートを供給し、120億ドルの収益をあげると予想される。東南アジア全体でエネルギー源としての天然ガスの開発は急速に進んでおり、中国は所要量を幾分かでも満たすためにこの潜在資源力を開発しようとするのは当然であろう。

 

8.最後に、地域の超大国になろうとする中国の野心に照らして、同国が近隣諸国に対して権威を主張するためには地域の軍事的優位を確立しなければならないと考えていることは間違いない。現在のところ、中国はこれを果たすことはできない。中国・台湾統一は中国の成就されていない積年の悲願であり、典型的な例である。中国は台湾との通商で既にかなりの経済的な利益を挙げているにもかかわらず、「一つの中国」のうたい文句から考えを変えようとはせず、この野心達成のためには軍事力の行使をも辞さないであろうと繰り返し公言している。しかし、内々では中国指導者は、台湾がこのような脅しに屈伏することが望ましいであろうが、PLAの現状では軍事的成功のチャンスは少ないだけでなく、進攻部隊は大きな損害を被り、かなり面子を失うことになると認めるだろう。更に、本国から遠く離れて軍事作戦を遂行することには問題が多く、したがって、将来に向けての実力を徐々に養う一方で、現在のところ中国は強圧的な言葉を送り続け、その「力」をデモンストレーションすることで満足せざるをえない。

 

今日の中国海軍

9.中国海軍(PLAN)は数字の上から見ると極めて大きい海軍である。現在、1150隻に近い戦闘艦艇を保有しており、これは米海軍が運用する隻数の3倍以上である。しかし潜水艦と主要水上艦艇(駆逐艦及びフリゲート)は全体のわずか11%を占めるに過ぎず、残りは硝戒艇、機雷戦艦艇及び数隻の両用戦艦艇から成る最もアンバランスな艦隊である。したがって、潜水艦兵力の中の原潜を別にすれば、依然、対侵攻任務を受け持つ地上部隊を支援して沿岸防備を行う古い伝統的任務用の装備のままである。

 

10.中国の戦略的三本柱に対し、PLANはCSS-N-3 SLBM(射程2460NM)12基を装備するXIA級SSBN l隻

 

 

 

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