級(4,200トン、SAM クロタール8連装×1、SSM C-801×8基、ヘリコプター×2機)は2隻、新型のフリゲートJIANGWEI級(2,250トン、SAM HQ-61 6連装×1、SSM C-801×6基、ヘリコプター×1)は4隻に過ぎず、大部分は1970年代に建造されたLUDA級、JIANGHU級である。これらには、対水上艦艇攻撃用のミサイル(SSM)が装備されているが、対空ミサイル(SAM)はほとんど装備されていない。また全艦艇の指揮装置、エレクトロニクス、及びASWシステムは、世界の水準からすれば貧弱と見積もられる。
・潜水艦 約60隻 (海自:16隻)
原子力潜水艦は、XIA級弾道ミサイル潜水艦(SSBN CSS-N-3ミサイル×12基を装備)1隻及びHAN級攻撃潜水艦は(SSN)5隻を保有するが、どの程度の能力を有するのか不明である.いずれも旧式の技術に基ずいており、可動率も低く、またASWに対して脆弱であると見積もられる。
在来型潜水艦(SS)は、49隻の老朽化したMING級及びROMEO級を保有しているが、いずれも旧式で時代遅れのセンサーと武器を装備している。
これらの旧式の潜水艦を更新し、潜水艦の戦力を向上するため、最近ロシアからKILO級潜水艦を2隻購入、更に98年に2隻を購入する予定である。
(2)評価
中国海軍はその規模において世界第3位であるが、西欧の先進海軍国の水準から見れば、未だCOASTAL NAVYの域を脱していないし、近代戦を戦う能力は低いと判断するのが妥当であろう。
しかしながら海上自衛隊は、対潜水艦戦及び対機雷戦の分野では世界的な水準に達しているものの、兵力はアンバランスでかつ少ないこと、地理的に隣接する東シナ海は中国の近海であること、一方、中国海軍は先に述べたように、質はともかく隻数が多いこと、近代化を推進していること等を考慮すれば、わが国にとって強力な海軍力である。
特に、新たにロシアから空軍に導入したSu-27(約50機を購入、ライセンス生産権を取得し国内生産の予定)は高性能で、東シナ海のほとんどが行動圏内であり、また、新たに海軍に配備しはじめた戦闘爆撃機FB―7は、高い作戦能力をもっていると伝えられており、自らエア・カバーを持た