普通の船内無線通話では、海賊がその通話を盗聴しているかも知れないから、無線で船荷や船内の貴重品についての情報を流す時には気をつけなければならないと言う事も覚えているべきだ。
同じように全ての襲撃はクアランプールのIMBの国際海事局海賊報告センター(RPC)に報告されなければならない。センターは海運業界のために1日24時間年間365日体制である。RPCはIMBによって設立され、海運業からの献金によって運営されており24時間体制で船舶への海賊行為に対応するため中心となって活動を行っている。RPCのサービスは無料であり、国籍を問わず、全ての船舶が利用できる。RPCの主なサービスは下記の通りである。
・ 海賊行為、怪しい船の動き、他の船から船舶への武装略奪等の報告を受ける。他の船舶、最寄りの法執行機関へ連絡をする。
・ セーフティネットTMサービスを通してインマラサット―Cの定期放送で海賊行為と武装略奪の定期報告を流す。どの船舶もRPCに連絡してこの定期報告を入手できる。
・ 受け取った情報をまとめて分析し、それを報告書にして国際海事機関を含む関係諸機関に配布する。
RPCの住所は16.03A Wisma Nusantara, Jalan Punchak, 50250 Kuala Lumpur, Malaysia である。
電話 : +603 201 0014
ファックス : +603 238 5769
テレックス : +MA 31880 IMBPCI
電子メイル : jmartin@imbkl.po.my
第10章8節 ライフル、銃などの小火器の使用
問題に対処するのに小火器が一番良いと言う提案がある。このアイディアは多分商船が常に大砲を積んでいた頃のものであろう。IMBはいろいろな理由から、商船に小火器があるとしてもこれは薦められるべきでないと思う。安全問題に関する危険とは別に、乗組員が精神的に武器を扱う用意が出来ていなければならないし、必要なら、人を殺す事が出来なければならない。こうした訓練は現在の船乗り教育システムでは実行不可能である。
第10章9節 テクノロジー