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3 福岡市における環境行政の取り組み

(1)環境の総合的なマネージメント

? 福岡市環境プラン(昭和61年9月策定)

福岡市環境プランは、それまでの公害防止や下水道整備などの諸施策に加え、市民の環境に対するニーズの多様化・高度化を踏まえ、環境の保全と創造に関する施策を総合的・計画的に推進する必要から策定された。

その目的は、市民の健康と生活環境を守るための公害の防止に関する施策や良好な自然環境の保全と市民に「うるおい」と「やすらぎ」をもたらす快適環境の創造に関する基本的方向を明らかにし、「豊かな自然環境と活力にあふれる街の中にうるおいとやすらぎのある都市」づくりを進めることとし、また、その内容は「公害の防止」(典型7公害(大気汚染、水質汚濁、騒音・振動、悪臭、土壌汚染及び地盤沈下)について現状及び数値目標、文言目標、基本的方向を示す)と「自然環境の保全」(自然環境の現状及び保全の基本的方向を示す)とからなっている。

なお、本プランの適切かつ円滑な推進を図るため、同年12月に学識経験者14名からなる「福岡市環境プラン推進委員会」を設置し、専門的見地から調査、検討を行った。

? 福岡市環境配慮指針(平成4年3月策定)

福岡市環境配慮指針は、福岡市環境プランをもとに自然環境、快適環境の環境資源の位置及び都市整備事業等にあたっての配慮事項を具体的に示し、各種事業の実施にあたり環境との調和が図られることを目的としている。

市全域の公共及び民間の事業を対象とし、事業分類別・地域ごと配慮事項を示し、本指針を基に環境影響評価等の届出の必要な事業に対しては審査・指導を行うとともに、その他の事業についても指導・助言を行い、良好な地域の環境の形成を図った。

? 福岡市環境基本条例(平成8年9月制定)

平成4年5月に本市において「地球環境と地域行動」をテーマにローマ・クラブ福岡会議イン九州が開催され、最終日に福岡宣言が出された。これを受けて、市民の代表により「環境にやさしい都市をめざす福岡市民の宣言」及び同「行動計画」が策定され、環境にやさしい都市の実現に向けての取り組みが始められた。

このような取り組みを受け、同市民宣言等の理念を踏まえ、市民、事業者、

 

 

 

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