ては、改修事業により発生する石材を再利用した資源の有効活用を図っているほか、背後の修景緑地に、エコロジー緑化による植栽手法を導入し、自然に近い樹林の形成を進めている。
また、河川における水辺整備については、道頓堀川において約600mの水辺の遊歩道づくりなどを推進するほか身近な水辺空間の創出に向け、せせらぎ等の創出・復活に取り組んでいる。せせらぎの水には、下水高度処理水も活用しており、快適環境・循環型社会の実現をめざしている。
(4)廃棄物の減量化
廃棄物の減量を推進し、適正な処理を行い、生活環境を清潔に保つことにより、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることは、快適な都市生活と豊かな市民生活のための最も基本的な要件であり、産業社会の維持発展にとっても不可欠な要件である。また、限りある最終処分場を有効に活用するとともに、地球環境を保全し、限られた資源の有効利用を図る観点からも、廃棄物の減量・リサイクルが重要な課題となっている。
このため、大阪市では平成9年6月より「大阪市PETボトル事業者回収システムモデル事業」を立ち上げている。市域にある日本チェーンストア協会関西支部会員のスーパー店舗を対象に、店舗と消費者の協力を得てPETボトルの店頭回収を行い、PETボトルリサイクル推進協議会がこれを再生業者に持ち込んでリサイクルを行うもので、大阪市はこのシステムの調整役を担っている。また、同年10月からは、行政としてもPETボトルの資源ごみ収集を全市域で実施しており、市民・企業・行政がパートナニシップを組んでリサイクルシステムの推進に取り組んでいる。
さらに、平成9年6月大阪市廃棄物減量等推進審議会から「大阪市のごみ減量施策のあり方」についての答申を受け、今後のごみ減量化に関する基本方針の策定を進めている。
従来の廃棄物対策では、廃棄物の適正処理に重点をおいた施策を行ってきたが、環境に対する負荷を減らし、資源の有効活用を図るためには、廃棄物の排出前の段階において減量化を推進することが必要となっている。
そのため、排出前の段階における市民や事業者の主体的取り組みを喚起する方策について検討を進めるとともに、ごみの分別収集の拡充を図り、ごみのリサイクルを一層推進する。