ンとして整備することや、農業振興地域に「クラインガルテン」の考えをベースとして、市民と農業耕作者の交流の場や教育の場としての「農業公園」を設置することも考えられる。
都市計画の重要な要素の一つとして、農地を都市のオープンスペースとして位置づけたい。都市と自然の結合、都市にいながら自然を味わう場、散策の場として、都市にある農地の意味、多くの可能性を追及していきたい。
? 企業との交流〜東京多摩南部地域として
川崎の北西部地域を東西軸(新百合ケ丘・多摩ニュータウン)と南北軸(稲城市開発・町田市開発)の交差する地域としてとらえた場合、この地域に立地する企業が視野に入ってくる。行政は常にエリアでものを考えるがゆえに、実際の企業活動が視野に入らない場合が多い。企業との交流といった場合、これまで川崎市に立地する企業との交流を意味した。だが、東京多摩地域には九千以上の工業集積があり、多摩南部地域の八王子市、町田市、日野市は工業のまとまった集積を保持している。この地域に立地する研究開発型企業と連携することにより、農業機械や農業施設の開発を仕掛ける必要もある。コンピュータ利用による栽培、直売のための農産品加工施設など多くの可能性が秘められている。
以上、都市における農業の意味を考えてみた。