あり、川崎市の元気印農家の後継者がこれに参加している。「川崎市農業青年協議会」のメンバーは、インターネット上に「かわききファーマーズマーケット」というホームページを開設している。メンバーは毎月、KSP(かながわサイエンスパーク)のネットワークサロンに集い、自ら、ホームページの更新を行い「今月の農作業スケジュールや収穫物」などを広く外部へと発信している。ホームページによる農産物の直接販売もめざす。
? 様々な交流から
「市民農園」「川崎市ふれあい農園」、花と緑の市民フェア、農産物直接販売事業、保育園における移動動物園、各小学校の農業体験など様々な交流が行われている。
現在、農業に対する市民意識(「平成5年市民意識実態調査」、1500人、無作為抽出)では、市街地農地についての意識(農地として残す35%、熱心な農地以外は宅地化する26%、すべて宅地化3%、公共利用17%、農園として開放17%)は、「農地」、「宅地化」、「公共的な利用」と三分割されているが、川崎市ファーマーズクラブの例に見られるとおり、直接の交流をきっかけとして、都市農業に対するイメージは変わっていく可能性がある。
? クラインガルテン
ドイツの都市計画では、「クラインガルテン」が経済的・社会的・文化的・教育的側面から多くの意義が認められ位置づけられている。京都大学農学部教授祖田修氏によれば、クラインガルテンは、「市民が土地を借り、家族とともに、家計を補充したり、あるいはレクリエーションのために、果実や野菜を作る小菜園である。そして菜園団地内はいつでもだれでもが気晴らしのために入れる総合施設である。」そして、「この施設の目的は、?人間と土地との結合、?自然と生活環境の保全、?心身の健康の保持、?緑のこども部屋、?余暇の増大と利用とされている。
日本の「市民農園」もこのような制度を意識してつくられたものである。川崎市では、「市民農園」の他に「川崎市ふれあい農園」として、トイレ、農具舎、水道、看板を設置し市民の自然交流の場をつくっている。今後、生産緑地内のまとまった農地を市民との協同で農業体験ゾー