ある。
・区域内に私立桐光学園・大東学園グランド・県立柿生西高校が立地しており、教育施設と農業系施設を活かした街並み整備が必要である。
・町田市及び川崎市で事業中の区画整理事業の中では、市境のエッジ部分を緑地で設定している。これを、片平地区まで延長し、緑のネットワークの形成が考えられる。
エ 古沢地区
・西側は新都心百合丘駅周辺と接しており、また南側は五月台駅に隣接している。アートセンターとクラフトビレッジ及び黒川東農業用地を結ぶ散策動線を設定するなど、地域の緑系スットックを最大限に活かす。
以上、見てきたとおり、各地域ごと様々な対応の仕方がある。地域特性を踏まえ、事業メニューを出しすべての手法を駆使しながら、地権利者、耕作者、市民との共同のもと、各地域ごとに具体的な絵を描いていく必要がある。
(4)市民・企業との交流
市民との交流により、都市における農業の意味を考える機会の創出が必要である。ここでは、川崎市が農業担い手育成事業の一環として行う、「川崎市ファーマーズクラブ」事業などを紹介する。
? 「川崎市ファーマーズクラブ」
川崎市ファーマーズクラブは、市民と農業青年との交流の場である。
市民が農業後継者の若い青年たちと協同で、春のじゃがも・小松菜の植え付けから、秋の収穫までの作業を行い、実際に作業をする中から交流が始まり、都市農業への理解が深まることを目的とする。
参加した市民(30家族)の平成8年アンケート集計によると、農作業体験で「農業に対する考え方が大きく変わった(無農薬で作る事の大変さ、天候に左右されることなど)」との回答が84%、また、「川崎に農業は必要(田畑の風景の大切さ、人間の原点、身近な自然、必要な空間)」が100%となっている。実際の農作業を体験することで、農業をより身近なものと感じた結果である。
? 「川崎市農業青年協議会」
川崎市ファーマーズクラブを担うのが、「川崎市農業青年協議会」で