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●GPS測量の内容と意義

この現状の中で、GPS測位技術は、その利用により三次元の高精度測量が可能となり、さらに測量作業において軽減化・効率化が図れることから、今後、基準点計測のための技法として、活用機会が増えていくと予想されている面がある。

GPS(=Global Positioning System:汎地球測位システム)とは、地球上空を旋回するGPS衛星から送られる電波を利用して、座標を求めるシステムである。元々アメリカが開発した軍事衛星を利用した測位システムで、現在でもアメリカでは、軍用機や戦艦の位置を知るために、この衛星が利用されている。

測点に据え付けた受信機で、GPS衛星からの電波を受信するため、測点間の視通の確保や天候等に、測定精度が左右されないという特徴がある。

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GPSの利用により、地球の衛星軌道上を周回する26個のGPS衛星から電波を受信・解析し、特定の場所の三次元座標(緯度・経度・標高)を求めることができる。技術的には、ミリからセンチメートル単位の精度で、測量を行なうことが可能である。

 

 

 

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