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を用い、変更箇所の水平位置・標高等を測定する修正測量を行う方法である。トータルステーションとは、距離と角度を同時に測るデジタル機器である。この方法は変更個所が少ない場合に効率的に修正データを取得する方法である。

 

●既成図を用いる方法

新規の道路竣工図等の最新の既成図がある場合に、この図面をディジタイザーもしくはスキャナーを用いてデータ化を行い、修正データを作成する方法である。このマップデジタイズ技術を利用した方法では地形データの精度を維持することが難しいが、費用的な負担は少ない。

 

(ii)地番データ

地番データの作成技術としては、法務局で保管している公図を地形図上に展開し、その筆線を入力する方法と現地測量(地積測量)によって確定した筆線を入力する方法がある。現地測量による方法は経費や地権者の関係等からデー夕化対象地域全域で筆界が確定することは難しく現実的でない。また、公図を地形図上に展開する方法の場合、その地形図の精度が地番図の精度の基になることから、十分な配慮が必要である。

地番データは、税務の業務上、毎年更新されるべきものである。異動個所については、法務局からの市町村への通知に添付されている登記申請書に付属する地積測量図をもとに、地番データを更新する方法が考えられる。また、地籍測量が終了した地域については地籍測量の成果としての数値地籍データを変換し、既存の地番データ上に上書きする方法もある。

 

(iii)その他のデータ

都市計画に関するデータ等のデータについては、基本的には道路等のベースとなるデータ上に展開し、それをデジタイザーもしくはスキャナー等で入力しデータ化する方法が考えられる。

 

(iV)データ更新のフローと段階的な発展

データを更新する場合には、整備と同様に順番について配慮することが望ましい。例えば、道路等の基盤となる高い精度が必要なデータを更新した後、同様に高い精度が求められる地番・家屋データを更新し、次に都市計画データを更新していく方法が考えられる。このように、庁内において高い精度が求められる共用データから、低い精度でよい共用データへと更新を進めていくことが望ましいが、高い精度が求められる共用データが、現実的には早い周期で更新されているとは限らない。道路関連データは、一年に三度見直しされている場合があるとはいえ、その更新される

 

 

 

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