次に、共用データ毎に見た品質レベルの参考例を示す。表中の数値表現された精度等は、現在地図を作成するにあたり、一般的に基準とされている精度に準じており、現行法で規定されている最低必要な品質レベルを維持している。また、許容網羅率など、「**%」になっている箇所は、必要な品質水準と、それを達成するために必要な費用を考慮して決定する必要がある。なお、ここでは、国際的に検討されているISO/TC211が規定する品質項目を参考にして、例示している。
このように必要な品質項目を明確にし、必要品質水準を定量的に示すことは、品質管理に対して科学的、統計的な手法を導入することを可能にし、より合理的な品質管理が行えることになると期待される。こうした定量的な品質管理を行っている例はまだ国際的にもそれほど多くないが、多くの機関で検討が行われている。そのなかで、実際にサンプリング調査などの手法を適用して、定量的な品質管理を行っている例として、フィンランドの国家土地測量局(National Land Survery)の例