住民投票制度は、ある意味で究極の住民自治の仕組みなのかもしれませんけれども、現段階ではいろいろと問題点を持っているのではないかと思っております。
何を申し上げたいかといいますと、住民は潜在的なエネルギーを持っておるわけでして、これが分権を支える大きな力になりうると思うわけであります。それをどういう形で発揮させていくか、どういう形で汲み上げていくかがカギになると思います。そこで議員の方がたくさんいらっしゃる前でちょっといいにくいのですが、今後は議会の役割というのが大変重要になるということを、もう一度繰り返して申し上げておきたいと思います。
それぞれの自治体が個性や特色ある行政をやろうとしても、これまでは国が枠をはめているためにできない仕組みになっていたわけですが、その枠をはずしたというのが分権委員会が勧告で成し遂げた一番大きなところではないかと思います。その枠をはずされても、相変わらず今までどおりおやりになるということもやってできないことはないと思います。しかし、その枠があったためにできなかったことをやろうというところは、これから大いにチヤンスが広がるわけです。数においては少ないのかもしれませんけれども、そういうところにどんどん新しい政策を打ち出していただいて、元気のあるところを見せていただきたいというように考えております。
川島
ありがとうございました。道端さんお願いいたします。
道端
私が痛切に感じるのは、地方分権を進めるためには、住民、議員の先生方、地方公共団体が必要なことに向かって一致協力するのが何よりも必要だということです。京都は明治になって東京遷都を経験いたしました。その後、京都の住民はどうしたかといいますと、疏水を引っ張って運河を作り、蹴上に発電所を作って電気を起こし、京都市内に市電を走らせました。いずれも日本初の大事業でした。そのおかげで今の京都があるのです。
先ほどから明治維新とか、戦後改革という話が出ておりますけれども、それ以上に地方分権というこのテーマは大きいものであると思います。分権が実現しますと我々の目の届くところで自分達のまちをつくっていくということができるようになります。カラ出張も、官官接待も出てきません。我々が行政を目の前で全部チェックできるというような形になるわけです。ですから私は是非とも分権を推進し、そして立派な明日の日本をつくっていくべきだと思います。
川島
それでは野中町長、お願いいたします。