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歴史・文化あふれる文化都市づくり

伊藤 勝弘(千葉県佐原市商工観光課)

 

佐原市の概要

佐原市は、千葉県の北東部に位置し、人口約5万人、面積119.88k?を有する地方中小都市です。坂東太郎利根川の流れに育まれ、「全国水の郷百選」に選定された水と緑に恵まれた美しい水郷の町です。

香取神宮、水郷、十二橋等の観光資源に恵まれ、年間350万人を超える観光客が訪れています。

 

地図のまち佐原

日本で初めて実測による日本地図の作成者である伊能忠敬(1745〜1818)は、佐原が誇る郷上の偉人で、地元では「ちゅうけいさん」の愛称で市民に親しまれています。伊能忠敬は、50歳の時家業を息子に譲り、江戸にでて天文学を学び56歳の時に蝦夷地方の測量に出て以来74歳で生涯を開じるまでの間、全国各地の測量を行い、実に四千万歩、地球を約1周した距離を歩いたそうです。江戸時代の平均寿命を考えると驚異的なことです。

定年後の第二の人生、生涯学習が問われている中、伊能忠敬の残した足跡は現代入にとって大きな教訓といえます。

このような伊能忠敬の偉業を市ではたたえ、平成3年から「地図のまち佐原」を地域CIとして提唱しています。伊能忠敬を育んだ町として翁の生き方を見習い、地図に関連したまちづくりを進め、特に、(社)佐原青年会議所をはじめとする市民の多くの方々のご協力をいただき、毎年イベントを開催し定着を図っています。

「地図のまち佐原」のシンボル施設として、伊能忠敬生誕250周年記念事業として地元出身の篤志家からいただいた二億円の寄付金を浄財に平成7年に伊能忠敬記念館建設に着手しました。この記念館は平成10年5月にオープンする予定で、伊能忠敬に関する資料を幅広く収集、保存、展示するほか、測量の偉業をハイビジョンで再現します。

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