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題となっている地方分権の推進について、広く国民運動として盛り上げるため、地方六団体の協力を得て「地方分権推進フォーラム」の開催を全国的に展開するとともに、アニメーションビデオによる地方分権推進啓発活動を行うなど、地方公共団体の動向を踏まえて幅広い啓発事業を実施しております。

(2)第2の宝くじ普及広報事業としては、ジャンボ宝くじの普及広報事業費として受け入れる宝くじ受託事業収入を財源として、住民の自主的なコミュニティ活動を積極的に推進し、その健全な発展を図るための各種コミュニティ助成事業を実施しております。この事業は当センターの中心的な事業として、全国の市区町村から好評を得、毎年多くの要望が寄せられております。

また、地域の振興に資するための事業として、著名な交響楽団等による演奏会及びリサイタル、落語などを低料金で観賞できる文化振興事業、さらには、青少年の健全な育成を図るための「宝くじスポーツフェア」を名球会の協力を得て実施しており、毎年市町村から要請の多い事業であります。

最近の事業では、服部克久氏の指揮、編成による東京ポップスオーケストラのコンサート及び同楽団員による地元の小中学生に対する音楽教室をはじめましたが大変な好評を得ている事業の1つとなっております。(3)その他の事業としては、全国モーターボート競走施行者協議会からの拠出金を財源として、地域の実情を踏まえた、環境保全事業に対して助成をはじめたところであります。

 

3. 顧みれば、この20年間は、厳しい国際政治経済環境を背景に内外にわたって多くの困難な対応を迫られた時期でありました。特に、この10年間においては、我が国は、国際的には、東西ドイツの統一、ソ連邦の崩壊、湾岸戦争の勃発、各地域における紛争の頻発等の激しい動きに流されて、国内的には、バブル経済の崩壊等の厳しい環境の下におかれております。

こうした流れの中で、我が国社会は、21世紀を間近に控え、高齢化、情報化、国際化といった変化に適切に対応しつつ、阪神・淡路大震災等の教訓を踏まえた安全なまちづくりや経済社会の構造的変革を実現していくことが求められております。

こうした要請を踏まえて、住民のニーズに即応して地方公共団体が何をすべきか、また、住民自身も自らの社会を健全に育成するために何をなすべきか、真剣に考える必要があります。

今年は、地方自治法が施行されて50年という節目の年に当たるとともに、全ての地方自治関係者が待望していた地方分権推進法に基づく新しい歩みが緒につく大切な年でもあります。

このときにあたり、自治総合センターは、役所では出来ない自由な立場で、地方自治について総合的に考え、その推進のために力を尽くさなければならないと、私ども役職員一同は、あらためて当センターの使命をかみしめ、一層の努力を重ねてまいりたいと存じますので、今後ともあたたかいご支援ご叱正を賜わりますようお願い申し上げます。

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