
(44) 船舶のプロペラレーシングに関する研究
新開明二(九大),万 順涛(九大院)小西陽一(日立造船)
本研究では,「甲板冠水持続時間推定アルゴリズム」を援用してプロペラ露出発生時間割合推定アルゴリズムを新たに構築し,持続時間の確率密度の考え方を取り入れてアルゴリズムの精密化を計る。

(45) 離着桟操船支援システムの開発と評価
小林弘明(東京商船大)
船舶操縦の中で操船の困難度の高い離着桟操船は安全性と消費時間の短縮による効率性の向上が要望されている。本研究では開発の遅れている離着桟支援システムを開発し有効性を検証した。本システムの特徴は操船者が意思決定を行う以前に方針案を提示する先導支援機能と操船者が意思決定を行った結果についてその妥当性を評価する診断支援機能を有するところにある。操船シミュレータによる本支援システムの有効性検証実験の結果から,両機能の効果により離着桟操船の安全性と効率性が向上できることが確認された。

46) 操船者の受ける脅威感と危険感
-航路環境評価と衝突危険性-
松村清重(阪大),浅利真知(関西設計)
脅威感は水域の状態量に,危険感は脅威感の去就に起因する感覚と考え,脅威場の数式表現を試みた。脅威感は自身の醸成した幻覚であり,脅威対象物に写った自船の鏡像が自船の行動領域を狭めると考え,流体力学的鏡像原理風の仮説を提案した。図は細長船まわりの脅威場である。自船が船側にいるとき脅威感が大きい。脅威のラグランジュ微分は危険感を表す。

(47) ニューラルネットワークによる潜水艇の運動の同定(その3)
-学習による外乱への適応-
石井和男(九工大),藤井輝夫(理研)
浦 環,能勢義昭(東大生研)
本報では,ニューラルネットワークを用い,制御対象の運動同定,コントローラ調整及び制御対象のコントロールを並列に処理するシステムを提案する。外乱が存在する環境において実験を行い,動特性の変化に対するオンラインでの適応を検討した。

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