
(28) 超大型浮体に働く波力・流体力の推定法に関する研究(第2報)
未庭耀(海事協会),影本 浩,藤野正隆(東大)
長さ・幅が数km規模の超大型浮体に働く波力や流体力の解析に既存の数値解析手法を直接適用しようとすると,構造物の規模が巨大なために,計算時間が膨大なものになるという問題がある。第1報においては,構造物の規模が大きいことを逆に利用することによって,超大型浮体に働く波力を合理的な計算量で精度良く推定できることを示した。本報においては,同様の近似解析手法が流体力(運動に対する流体反力)の計算にも適用できることを示す。

(29) 超大型弾性平板浮体の波浪中挙動解析
永田修一,吉田尚史,一色 浩(日立造船)
大川 豊(メガフロート)
本研究では,流体部に3次元領域分割法・構造部に平板理論と両端自由梁のモード関数を用いる解析法を開発し,超大型平板浮体の波浪中弾性挙動の解析を実施した。水槽実験と比較した結果,良い一致を見た。また,4000m級浮体の弾性応答解析を実施した。図は,300m浮体に関する計算値を船研の実験値と比較したものであり,非常に良く合っている。

(30) セミサブ型超大型浮体周囲の波浪減衰について
藤野正隆,影本 浩,石井裕司(東大),斉藤雅宣,井奥 寛(東大院)
現在計画されているセミサブ型の超大型浮体は,支持脚の数が数万本にも達するために,脚相互の流体力学的相互干渉を考慮しつつ波浪中挙動を推定することは,数値計算量が莫大なものとなって,実際上不可能である。本研究では,同じ幾何形状の脚が等間隔に配置されていることによる流場の規則性を利用して,計算量の軽減を図ることを目的とし,脚支持型のセミサブ型超大型浮体を波が透過する際の波浪減衰の特徴を,実験および理論両面から検討し明らかにする。

(31) 浅喫水箱形浮体の波浪中弾性応答について(その2)
-5000m規模の浮体を想定した水槽試験-
矢後清和,大松重雄,遠藤久芳(船研)
近年,海上空港を想定した5km規模の長さの超大型ポンツーン型浮体式構造物の研究が活発に進められている。本研究では5km規模の浮体の波浪中における弾性応答特性を1/100縮尺模型(長さ50m×幅5m)を用いた試験により調べた。その結果,水槽側壁の影率が弾性応答に大きく影率する事が判明した。

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