日本財団 図書館


(20) 海中柔軟構造物のアクティブ制御による設置・組立に関する基礎的検討

渡辺啓介(東海大),鈴木英之(東大),戚  涛,吉田宏一郎(東大)

大水深で用いられる構造物や機器について,海中に設置.組立する作業を自動化するため,アクティブ制御を用いた手法について基礎的検討を行った。構造物が大型化し,柔軟性が問題になる場合も考慮し,柔軟構造物をモデル化した模型を用いて水槽中の固定目標にドッキングする作業を行い,どこまでの精度でドッキング可能かを検討した。また,ほぼ定常とみなせる未知潮流がある場合について,同じ軌道を何回か通過させることで潮流の影響を学習する制御方法を提案し,どこまでの精度でドッキング可能かを検討した。

006-1.gif

 

(21) 海底ケーブル探査用自律型無人潜水機の機体形状の最適化

加藤直三(東海大),小島淳一,加藤洋一,松本重貴,浅川賢一(KDD)

センサー配置,低流体抵抗,前方障害物回避運動性能,ケーブルトラッキング時の安定性能を考慮した海底ケーブル探査用自律型無人潜水機の機体形状として,低流体抗力特性をもつ回転体形状の胴体,前部および後部水平翼,上下垂直尾翼,前部水平翼に取り付けられた昇降舵,後部水平翼の両端に取り付けられた一対のスラスターの配置を基本に考え,その設計法について模型実験,数値シミュレーション,最適化手法を通して考察した。

006-2.gif

 

(22) 方向波スペクトルのハイブリッド型船上計測法開発(その2)―新開発方向波浪ブイ等による検証―

平山次清(横浜国大),南 清和(東京商船大),平松真紀子(横浜国大),河内 功(千代田化工建設)

前報で,船上で得られる情報を組み合わせることにより方向波スペクトルを計測することが可能であることを示した。また,水槽において方向スペクトル波の計測を行いその検証をした。

今回,実海域での検証には他の信頼できる計測結果と比較する必要があることから短期計測用の小型ブイを開発しその検証を行った。さらに,最適モードの組み合わせを水槽実験および実海実験で検証した。

006-3.gif

 

(23) 船体運動からの波浪情報の推定について

-波スペクトル推定における非線形計画法の応用-

斎藤公男,前田克弥(広大)

波浪情報を船体運動から推定する場合,通常,線形重ね合わせ法が用いられる。しかし,追波状態においては周波数変換のため,波浪情報の推定精度に問題が生じる。本研究では波スペクトルをISSC型で表現できると仮定し,非線形計画法を応用することによりそのパラメタである平均波周期及び有義波高の推定を行っている。得られた結果をSMB法による波浪推算値と比較し,過渡状態において線形重ね合わせ法のみを用いた結果に比べ,改善の見られることを示している。

006-4.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION