1)NSR経由航路:今回の計画砕氷商船 (50BC IA Super )
・Lpp x B x D x d = 240.0 x 30.0 x 18.8 x 12.5 m
・DWT = 50,900 MT
・開水中航海速力 = 17.0 knots (in open sea, at NSO with 15%SM)
・NSO = 25,000 ps 、 MCO = 28,000 ps
・燃費率 = approx. 126 g/ps/hr ( at NSO , LCV=10,200 kcal/kg )
・想定船価 = 2,600、3,250、3,900 MYの3ケース
2)SUEZ経由航路:50BC
・Lpp x B x D x d = 205.0 x 32.0 x 16.0 x 12.5 m
・DWT = 50,900 MT
・航海速力 = 15.0 knots (in open sea, at NSO with 15%SM)
・NSO = 12,000 ps 、 MCO = 13,300 ps
・燃費率 = approx. 126 g/ps/hr ( at NSO , LCV=10,200 kcal/kg )
・想定船価 = 2,600 MY
(3)運航条件
2隻の対象船は、NSR経由、SUEZ経由のそれぞれの航路を便宜的に1年間100%の稼働率で運用されると仮定する。1往復の間に横浜とHamburg以外には寄港せず、1往復の間の停泊日数は4日間とする。
(4)船速および馬力
1)NSR経由航路
・氷況:第3.2章、表3.2.5に示した氷況を参照した。
・船速:上記の氷況に基づき、以下の3段階の考えで船速を仮定した。
- 開水域;開水中計画速力 (Vs)で航行する。馬力はNSOとする。
- Very open pack ice 〜 Close pack iceの範囲の氷海域;エスコート無しで自力で砕氷航行する。船速は開水中の速力に対して氷況を参考にして船速減少率を区間、月毎に設定した。馬力はNSOとした。
- Very close pack ice 以上の厳しい氷海域;砕氷船のエスコートを受ける。船速はエスコート砕氷船によるものとし、CRREL REPORT 96-3(文献3.4.1)のNoril'skタイプ船平均船速を基に設定した。馬力は、本船が砕氷船によって開かれた開水路を航行すると仮定し、開水路との摩擦影響等を考慮して開水中馬力の10%増しとした。開水中模型試験で得られた馬力カーブをP = a x Vh の式で最小二乗近似し、開水路での設定船速に対する所要馬力を、
Pi = 1.1 x 16.26 x Vi2.595
として計算した。
表3.4.1に以上の船速の設定パターンとエスコート無しの区間の船速減少率、エスコート区間の仮定船速を示した。