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(1)SSPA Maritime Consulting

 

1)SSPAの概要

 

?SSPAの設立経緯

SSPAは、スウェーデン語で「Swedish Government Towing Tank」の略称であるが、1940年に設立されたSSPAは、もともとは国営の水槽試験機関であり、特に船体構造設計の面でスウェーデン造船業の発展に貢献してきた。

しかし、1970年代末から80年代初にかけて、国内の造船所のほとんどが閉鎖されたため、1984年にR&D部門を分離し、海外を含めた顧客を対象として水槽試験のみを請け負う機関となった。ところが、R&D部門を切り離したことにより競争力が低下して、需要が減少したため、1990年にまたR&D部門を戻して合体し、株式会社として再スタートした。

1993年までは国が株式を保有していたが、1994年にシャルマス工科大学財団の保有となり、現在に至っている。

 

?SSPAの業績

SSPAの1996年の業績を表5-2-16に示す。共同研究を含む受託研究開発が、収入のほとんどを占めている。なお、収入のうち海外の顧客の比率は46%であるが、主な顧客の国は、韓国、南米、USA、ノルウェー、フィンランドである。

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?SSPAの組織と要員

現在、SSPAは次の4部門で構成されている。

 

・SSPA研究部

・船舶設計開発部

・海洋環境・安全部

・モデル製造・実験部

 

SSPAの所在地はヨーテボリであるが、最近(1997年9月)、ストックホルムに事務所を開設している。また、シャルマス工科大学と共同で「国際海事研究センター」の開設を準備中である。

SSPAの従業員数は現在82人(man-year ベース)であるが、上記のSSPA研究部には7人在籍している。また、活動内容別に見たときの時間換算人数を表5-2-17に示す。純粋に研究開発活動に関わっているのは全体の42%である。また、このうち顧客が資金提供しているの

 

 

 

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