?共同研究開発プロジェクト
すでに、共同研究開発プロジェクトには5種類あることは述べたが、ここではいくつかの事例について紹介する。
(a)「MARITIME(Modeling and Re-use of Information over Time)」プロジェクト
1993〜1995年に実施されたプロジェクトで、EUのESPRIT?の中の1プロジェクトであり、船舶の詳細設計データ、設計プランニング情報、あるいは関連技術情報から成る情報システムモデルを構築し、船級協会や造船所が共通のデータのもとで各種作業が行えるようにすることを目的としている。
このようなEU共同プロジェクトは、DNVではだいたい年間10件程度が動いており、1件当たり平均5パートナー程度とのことである。DNVからEUに提案したものもあり、また海外の船級協会との共同研究もある。
(b)「次世代冷凍船」プロジェクト
数年前にすでに終了したプロジェクトであるが、船舶性能向上(高速化等)、貨物ハンドリング向上(省力化、省人化等)、新冷凍技術(アンモニアへの転換等)を主要な目標とし、次世代の冷凍船を設計することを目的としたものである。
北欧諸国を中心とした共同研究開発プロジェクトで、船主からは Dole Fresh Fruitsと Cool Carriers、造船所からはUlstein International、その他にHagglunds MTT(貨物ハンドリング装置)、Ticon Isolering(断熱材)、ABB Stal Marine(冷凍装置)等が参加し、DNVが研究開発管理を担当した。