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?R&D部門の役割(アイデア創出プロセス)

業務プロセスのところでも述べたが、R&D部門は船主が興味を持ちそうなアイデアを出すことが重要な任務である。

そのために、各個人が船主、造船所、機器メーカのキーパーソンとネットワークを持っており、情報収集等のためによく出張をする。それらの情報をもとに、例えば新しい技術を利用した機器を船舶に適用するためのアイデア等を出し合い、複数のアイデアを組み合わせて1つの提案に持っていくというのが一般的なスタイルである。

R&D部門は、いくつかのグループで構成されているが、基本的に組織としてはフレキシブルであり、プロジェクトごとに最適メンバーが組み合わされる。

なお、 Deltamarin の場合、新しいアイデアを特許出願することはほとんどないということである。労力と金がいる割には、特許でトップを維持することは難しいからである。

 

?共同研究開発における Deltamarin の位置づけ

フィンランドにおける共同研究開発ではTEKESが重要な役割を果たしているが、TEKESはハード指向が強く、コンサルティング会社には基本的にあまり資金を出したがらない。3Dモデルの研究開発で Deltamarin が単独でTEKESから受託したものもあるが、これはソフトウェアよりもコンピュータシステムに資金を出したようなものである。

 

 

 

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