日本財団 図書館


表5-1-8 ドイツにおける特徴的な造船関連機関・企業

 

○マイヤー造船

中型の特殊分野の新造船、特にクルーズ客船を主力とした造船所。

。?BB

欧州の有力重機械メーカ。重機械全般にわたって競争力が高いが、船舶関連では後述するようなAzipod推進エンジンのような特徴的な製品を出している。

。?TU

ダイムラー・ベンツの100%出資グループ会社で、主に高速船用ディーゼルエンジンを供給する。

○STNアトラス・エレクトロニク

統合ブリッジシステムの有力メーカ。同社の主力製品「ナコス」は、後述する旧西ドイツのプロジェクト「Ship of the Future」計画の成果である。現在は、さらに性能アップした「ナコス2」が販売されている。

○アンシュッツ

ジャイロコンパスを開発したメーカ。現在は、米国のレイセオンと共同で、統合ブリッジシステムを商品化している。

○ハトラパ

欧州の有力な舵取機メーカ。欧州だけでなく、アジアにも広く販売ネットワークを持つ。甲板機械やコンプレッサも取り扱う。

○ドイツ・ロイド船級協会(Germanischer Lloyd, GL)

船級業務のほかに、連邦政府の研究技術省(BMFT)の推進するプロジェクト支援を行うとともに、最近ではプロジェクト管理にまで活動が広がっている。

○ベルリン工科大学・船舶海洋技術研究所

船舶海洋技術の基礎的な研究に関する中心的な存在。特に高速船等の開発において大きな貢献をした。

○ドイツ造船産業研究センター

造船関係の研究開発プロジェクトの立ち上げ、運営等で主導的な役割を果たす。最近の「非在来型高速船プロジェクト」でもリーダーシップを取っている。

 

(出所:各種資料よりMRI作成)

 

・「SHOPSY(Ship Operation System)」計画

船舶運航の信頼性と安全性を高めることを目的として、BMFTの資金援助により1991年から94年まで実施された産学共同プロジェクト。航行に必要なあらゆるデータを含む知識データベースをもとに、自動運航システム、負荷最適化によるエネルギー管理システム等を開発する。

・「非在来型高速船(SUS)」プロジェクト

ドイツ造船産業研究センターの主導のもとで、ハンブルク試験水槽、ベルリン工科大学の船舶海洋技術研究所、造船所等が参加して、双胴船、SWATH、SESの3グループに分かれて開発が進められている。

・「EQHYPP(Euro-Quebec Hydro-Hydrogen Pilot Project)」

船舶動力用の水素エネルギーシステムに関する研究で、ECとカナダのケベック州からの資金援助による共同プロジェクト。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION