工技院における研究開発は、次の15の研究所で進められている。
○産業技術融合領域研究所
○計量研究所
○機械技術研究所
○物質工学工業技術研究所
○生命工学工業技術研究所
○地質調査所
○電子技術総合研究所
○資源環境技術総合研究所
(以上、筑波研究センター)
○北海道工業技術研究所
○東北工業技術研究所
○名古屋工業技術研究所
○大阪工業技術研究所
○中国工業技術研究所
○四国工業技術研究所
○九州工業技術研究所
また、現在工技院で進められている業務は表4-2-4に示すとおりである。産業振興等のための研究開発、あるいはその基盤整備に関し、さまざまな側面から事業を行っていることがわかる。次項で述べる「産業科学技術研究開発制度」は、産学官連携による研究開発プロジェクトの中核的存在になっている。
2)「産業科学技術研究開発制度」の位置づけと概要
産業科学技術研究開発制度は、「わが国、ひいては国際経済・社会の持続的発展の確保及び福祉の向上等の諸課題の克服に資する」ことを目的とした産学官共同研究開発プロジェクトである。以前、大プロと呼ばれていた個別管理プロジェクトを、統括的に1つの制度に組み込んで運営しているものである。
対象とする研究開発は、次の要件を備えていると認められる研究開発である。
?基礎的独創的領域の研究開発
新たな技術体系の構築・育成または技術的ブレークスルーの実現により、経済・社会の新たな発展に資する基礎的独創的な研究開発
?公共・社会・福祉領域の研究開発
国民生活の向上、資源の安定供給の確保、科学技術の振興に必要な基盤の整備等の社会的使命に応える上で必要な研究開発
また、プロジェクトの体系的・効率的な推進のために、プロジェクト前段階の予備的・基礎的研究・検討等を行うための先導的調査研究も実施している。
この制度の運営は、工業技術院の分野別研究開発官を中心に行っており、現在は次の8分野に分かれている。