先行型の研究開発であった。また、ハイドロフォイル方式は耐航性能重視型、エアークッション方式は馬力重視型であった。
?研究開発体制
ハイドロフォイル方式は、川崎重工業(株)を幹事会社とする5社グループが、エアークッション方式は三井造船(株)を幹事会社とする三菱重工業(株)との2社グループが開発を担当することとなった。
技術研究組合が研究開発業務を実施する場合、直轄研究方式と委託研究方式の2つがあるが、前者は組合内に研究開発業務を自身で遂行するための部門を持つのに対し、後者は研究開発の方針、テーマ等は組合内に設けられた委員会で決めるが、実施はそれに最も適した組合員会社に改めて研究委託するという方法である。
TSLの場合、組合内には2つのグループがあり、幹事会社も決まっていたため、後者の方式をとることになり、実質的には研究開発業務の遂行をそれぞれのグループの自己責任に任せるような形になった。