2)研究開発テーマの選定方法に対する改善点
図3-15は、研究開発テーマの選定方法に対する改善の必要性についての回答結果である。ほぼ4割の研究開発者が改善を望んでいるが、特に若い世代で改善を望む声が強い。改善点の具体的内容の例を以下に示す。
改善点をまとめると、現在は収益性を重視し、流行にとらわれたようなテーマが多いので、顧客ニーズをしっかりとらえ、長期的な視点で的を絞ってテーマを選んでほしいということである。
・短期的で、収益性重視のテーマが多い。
・基盤研究と商品開発が混在してターゲットが絞りにくい。
・ニーズオリエンテッドあるいはニーズ先取りのテーマを選ぶべき。
・流行にとらわれずに、真に必要なテーマを選ぶべき。
・造船に限定せずに、広い視野でテーマを選ぶべき。
・例えばエネルギー、物流輸送の観点で、長期的視点に立ったテーマを選ぶべき。
・幅広くする必要はなく、優先順位を明確にして的を絞ってテーマを選ぶべき。
3)研究開発成果の評価方法に対する改善点
図3-16は、研究開発成果の評価方法に対する改善の必要性についての回答結果である。約35%の研究開発者が改善を望んでいる。改善点の具体的内容の例を以下に示す。
改善を望む研究開発者は、基本的に現在の評価に対して不満を持っており、公正・適正かつ透明性の高い評価を望むとともに、研究のタイプによって評価方法を変えることを指摘している。
・若い研究者の意見があまり取り入れられない。
・評価基準、及び評価結果を明確にしてほしい。
・成果が処遇に反映されないことがある。
・自己PRの上手な者が過大評価される傾向がある。