2)情報データベース・ネットワーク
今後活用したい情報データベース、あるいは情報ネットワークについての主なアイデアを以下に示す。
オープンにされている情報でデータベース化が望まれているのは、特許、運航状況、発注状況、ルール、燃料費等であるが、非公開の情報では船舶の事故・損傷、仕様、設計情報に対するデータベース化の要望が強い。
ネットワーク関連では、特に船主のニーズを逐次把握できるようなネットワークをあげている回答がかなり見られた。
[情報データベース]
・船舶事故・損傷情報データベース
・実船の稼働データベース(船齢、損傷部分、航海実績)
・国際ルールデータベース
・運航状況、荷動きデータベース
・受注船・船価・仕様情報データベース
・設計情報データベース
・ディーゼルエンジン性能データベース
・環境負荷データベース
・人材データベース
[情報ネットワーク]
・各団体、機関、大学の最新R&D情報把握のための技術情報ネットワーク
・燃料油価格把握のためのネットワーク
・船主のニーズが逐次把握できるネットワーク
(3)研究開発実施環境及びマネジメント方法
1)研究開発実施環境に対する改善点
図3-14は、研究開発の実施環境に対する改善の必要性についての回答結果であるが、半分近い研究開発者が改善を望んでいる。改善点の具体的内容の例を以下に示す。
これらの中で、人材不足をあげた回答者が非常に多く、研究支援スタッフも含め、研究開発者不足は深刻な問題のようである。また、時間不足や、設計と研究の両立が難しいといった問題点も、人材不足に起因するものである。
・人材が不足している(質・量ともに)。
・研究支援スタッフの充実。
・研究以外の雑用が多い。
・一つのことにじっくり取り組めない。
・目先の設計に追われ、研究が片手落ちになるケースが多い。
・老朽設備の更新、新鋭施設の導入
・スペースが狭い。