A5. 用語集
ここでは、高度情報化に関する技術用語などについて解説する。
●ANSI X12 [CALS/EDI]
1981年にANSI(米国規格協会)により規定された米国EDI標準。
標準体系やデータ交換標準は国際標準に類似しているが互換性がないと言われている。そのため、1992年に国際標準への移行を利用者に委ねるという決議がなされてバージョンアップが打ち切られている。
●CALS [CALS]
米国防総省(DoD)によれば、”Continuous Acquisition and Life-cycle Support”の頭字語であり、その定義を以下のようにしている。
「CALSは、防衛システムを支援するためのデジタルデータの生成/交換/管理/使用を一層効果的にするための米国防総省と産業界の戦略である。」
「CALS実施ガイド(MIL-HDBK-59)」にその導入プロセスから標準仕様までが定められており、その成果である国防CALSは調達・保守等の経費節約に寄与しつつある。
一方、1993年のNII構想から米国商務省(DoC)において、民間企業の競争力の強化策としてCALSが推進されるようになった。DoCではそのビジョンをVEの実現による米国産業の競争力向上としている。諸外国でもCALS導入が検討されて成果を上げつつあり、個々の民間プロジェクトにおいても、CALSの手法・ツールを用いた情報化により生産性が向上した例も提示されている。
●CII標準 [CALS/EDI]
我が国のEDI標準で、JIPDEC・CII(日本情報処理開発協会・情報基盤センター)がシンタックス・ルールを制定し、メッセージを各業界のEDI推進機関が開発を行っている。EDIFACTやANSI X12とは構造が異なり、メッセージ構造が簡潔とされる。
●CITIS [CALS]
契約者技術情報統合サービス(Contracter Integrated Technical Information Service)の頭字語。調達者(ユーザー)が契約者(メーカー)の技術情報をネットワークによりアクセス可能にするサービス。