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また、海運業と造船・舶用工業間は、受注段階に限らず運航、修繕、保守などのライフサイクル全般にわたる関係がある。これらの連携に関して、先述した近代化船の検討では、機関設備の定期保守作業と故障等における緊急作業について、陸上との連携方法を定めるとともに、特に大きな故障の場合、「船陸通信によって異常状況の把握を行った上で舶用メーカーからの指示によって緊急作業を行う」という検討を行った。

(図表I.3.1-2参照)

このような保守、修繕などの分野も安全運航の観点から情報交換体制の整備による迅速な対応が求められよう。また、このためには部品供給などに関するグローバルなメンテナンスネットワークが必要になる。現在、海運業は、予備品をいくつかの拠点(ハブ・ポート)に分散配置して対応しているケースがある。またオープンなネットワークを使ったグローバルなロジスティックシステムの検討も行われ始めている。これらの海運業と造船・舶用工業の業務接点分野での情報活用も今後の課題となろう。

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