1) NIIIPの目標
NIIIPが設定している目標を以下に挙げる。
・オープンで標準準拠のソフトウェア・インフラ・プロトコルの確立 。
・NIIIP参照アーキテクチャを公共的な手段を通じ文書化・配布する。
・VEに必要な要素技術を選択、強化、統合、推進し、NIIIPを実行する。
・民需・防衛企業における実験プロジェクトを通じ、実用性をデモンストレートする。
・VE設立に必要な要素技術、ツールを提供し、成果物を商業的に利用可能とする。
・既存の投資資産を維持するために、過去の製造情報との結合を可能とする。
・ベンダー、エンドユーザ等がNIIIP技術を広範に採用するよう誘導する。
2) 作業体制
NIIIPコンソーシアムは複数のワーキング・グループ(WG)から構成されている。
図表I.1.1-1に各WGの内容を示す。
3) NIIIPが目指すVE像
VEを構築してジョイント・ベンチャーを発足させた場合、そのメンバーである各企業は、VEの運営に必要なリソースを処理する。NIIIP環境では、これらのリソースはすべてオブジェクト指向型フレームワークの中のオブジェクトとしてモデル化される。各々の企業におけるリソースはVE全体をカバーする「グローバル概念スキーマ」と呼ばれる知識ベースの概念によって管理される。
VEにおける情報、プログラム、その他のリソースに対する要求は、NIIIPが提供する「サービス」に送られる。「サービス」は要求者に代わってエージェントとしてリソースを処理する。サービスにはいろいろな種類があり、主要な機能は分解されている。図表I.1.1-2にサービスの機能を示す。