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3.3 実用条件の設定

開先ギャップの変動を検出するためには、開先ギャップ別の適正溶接条件を選定し、実験によりトーチ電圧波形からギャップ検出基準値(SGref)の取得を行い、さらに適正溶接条件のもと開先ギャップを変動させギャップ検出値SGの特性を得ることとする。

図3.6に傾斜角度(θL/θT=0°/0°)におけるSGref及びSG特性を示す。開先ギャップ0〜3(?)の1(?)ピッチにおける適正溶接条件にて、開先ギャップ変化±1(?)において取得したものである。SG特性については、開先ギャップが大きくなるとSGもそれに伴って大きくなり、開先ギャップが小さくなるとそれに伴ってSGも小さくなることを示している。このことより、高速回転アークセンサからのトーチ電圧波形を利用した検出方法の妥当性がわかる。

開先ギャップ1(?)ピッチ間のギャップ検出基準値SGrefは補間処理にて算定する。この1(?)ピッチ間の適正溶接条件も補間処理により選定されるためである。

 

157-1.gif

 

上記、実験により取得したSGref及びSGを用いて行った制御実験結果の一例を図3.7に示す。適正溶接条件としてデータベース化しているのは傾斜別・開先ギャップ別に溶接電流・溶接電圧・溶接速度を1つのパターンとしているため、検出した開先ギャップ変化量相当分の溶接電流・溶接竃圧・溶接速度が変更されることとなる。溶接スタートとして開先ギャップ2(?)における適正溶接条件とし、開先ギャップを0(?)、2(m)、3(?)で行ったものであり良好な制御結果が確認できる。

 

 

 

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