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d. 1姿勢に於ける溶接範囲は平均0.45mであった。

溶接士は半自動溶接専従で溶接以外にグラインダ作業、段取り、片付け清掃、ワイヤ交換等をおこなっている。

*グラビティ溶接

a. 一人で4台の溶接機を操作している。

*簡易自動溶接

a. 機  種:キャリーボーイミニ、CMB-2

b. 操  作:一人2台操作

c. 溶接材料:1.2mmφメタルコアードワイヤ(MX-200)

d. 溶接条件:電流320A、平均速度0.42m/分

 

4. まとめ

 

調査結果をまとめると、曲がりブロックで板継ぎ溶接長は5%で残りは隅肉溶接である。内、立向溶接は20%で大半が水平下向き溶接である。一方、各溶接継ぎ手の精度は板継ぎ溶接で平均1.2mm・最大4mmのギャップが発生しており、隅肉溶接では最もギャップが大きいロンジ×トランスで平均3.29mm・最大12mmある。170BC一船分の曲がりブロックの傾斜角度を調べてみると縦、横ともに一部を除いて20度が最大である。隅肉溶接部はこれに部材傾斜角が加わる。能率面は、グラビティ溶接機、簡易自動溶接機を40%程度適用しているだけで手作業が中心で、5m/H(溶接のみ)前後であった。溶接装置を開発するに当り上記の現場観測結果より以下の条件を最低限満足させる必要がある事を認識した。

1) 能力・能率は、板継溶接で能力46m/日・能率5.3m/H、隅肉溶接で能力600m/日・能率5.2m/H以上を満足する必要がある。(配材・取付工数は除く)

2) 溶接部対応最大傾斜角度は縦傾斜及び横傾斜で最低20度を満足させる必要がある。

 

 

 

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