平成7年度における我が国のウナギ消費量は、活で42,000トン、加工品で36,200トン(活鰻換算では60,200トン)、合計78,200トンである。供給面では、国内の養殖生産量が3万トンの大台を切って減少傾向にある反面、中国からの急増が顕著である。中国では1970年代になってから、ウナギ養殖業が導入されたが、ウナギブームと言えるほどに近年養殖が盛んになってきた。急増の理由は自国でのシラス採取が可能であること、土地や人件費が安いこと等によるものであるが、急速な発展によりシラスの確保が難しくなり、フランス等からヨーロッパウナギの稚魚を導入し始めている
シラス採捕
ウナギ養殖における最大の問題はシラス採捕量の減少と、それに伴う価格の急騰である。平成9年にはついに100万円/kgをこえる超高値となっており、国内養鰻業者は以前に試みたヨーロッパウナギ等育成に再度目を向ける必要性も出てきている。ウナギの生態はまだまだ未知の部分が多く、人工種苗開発も確立されていないが、水産庁養殖研究所はこの度親魚を人為催熟せしめ、人工受精