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クルマエビ Penaeus japonicus

kuruma prawn

クルマエビは暖流系の内湾域を中心に生息しており、わが国における分布の北限は、太平洋側では宮城県、日本海側では秋田県とされている。生息域では、冬季水温下降期には、水温変動の少ない深い所へ移動して越冬し、春になると浅海の干潟へ移動して産卵する。

わが国におけるクルマエビ養殖は、以前は蓄養方式であったが、昭和37年頃、人工孵化と飼育の手法が開発されて、給仕方法による現在の養殖法が急速に発展した。

種苗の採取はもっぱら天然親エビからのものであるが、最近は病気に感染している親エビが多く、この個体から産卵孵化した稚エビへの垂直感染、さらに、その稚エビから他の稚エビへの水平感染が大きな問題となっている。

 

生産

昭和45年ごろには300トン程度であったわが国の養殖クルマエビ生産量は、昭和63年には3,000トンにまで達した。しかし、その後病原性ビブリオやクルマエビウィルス(PRDV)等の感染症により大きな被害を受け、平成6年には1,500トンにまで減少している。

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