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ギンザケ Oncorhynchusu kisutch

Silver(coho) salmon

 

生態 サケ科のサケ属に分類されるギンザケは、7月から8月にかけて北米やロシアの河川に遡上する。11月から1月に河川で産卵し、孵化後、1年から長いものは4年間、河川または湖で生活し、魚体が銀色のスモルトになった幼魚(尾叉長60mmから70mm)は、春季に海降する。降海後、急成長し、7月には253mmに、9月には311mmに達する。北太平洋で1冬を経過し、翌年7月には成熟して560mm、2.4kgと、他の鮭と比較して非常に速い成長である。

 

養殖・生産 日本における養殖は、昭和50年に、大手水産会社と宮城県志津川町漁業協同組合によって、初めての試験がおこなわれた。昭和62年には1万トンに、平成2年には2万トンの生産量を達成し、宮城県内だけでも340の経営体がギンザケ養殖に従事した。しかし、世界的なサケ・マス養殖の増産とともに国内への輸入も増え、品質や価格面での競合もあって平成8年には113の経営体に減少し、生産量も8,600トンにまで落ち込んでいる。主要な餌であるマイワシの漁獲減少による価格アップも養殖業者には大きな圧迫要因となった。

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