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管理 溶存酸素量4ppm以上を保つために、エアレーター使用。従業員5〜7人。

成長・投餌量・水温等の経時変化

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?電力中央研究所におけるヒラメ陸上循環濾過養魚システム

電力中央研究所は、1986年から1994年にかけて、循環濾過水槽を用いてヒラメの飼育実験を行ってきたが、同方式によるヒラメ養成に一定の目処がついたとして、研究報告を発表している(1994年8月)のでその成果を下記する。

イ)総水量約20m3のパイロットシステムにて、最大飼育重量1,000kgで実証実験を行った。

ロ)市販の配合飼料を用いた約10ヶ月間の飼育で、平均体重5gの種苗から500gの商品サイズにヒラメを養成できた。

ハ)使用海水当たりのヒラメの生産量は、約20kg/m3が得られた。これより、ヒラメ1kgの生産に用いた海水は約50リッターとなり、掛け流し式養殖での海水使用量の1/2000以下に相当した。

ニ)水質浄化のための硝化槽の機能により、アンモニアと亜硝酸の濃度を1mg/l以下に維持できた。また、脱窒槽も充分機能し、飼育水中の硝酸を除去できた。

ホ)運転コストは合計1,000〜1,100円/kg・生産量/年と見積もられた。これは、既存の掛け流し式養殖のコストとほぼ等しい。

 

 

 

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