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進んでおり、これらの総合力で、生産コストを過去10年間で3分の1程度まで引き下げることができた訳である。

 

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(3)欧州のカレイ、タイ、スズキの養殖

ヨーロッパにおけるカレイ(turbot)養殖の生産量は、1986年には50トンであったのが、1995年には4,600トン強と飛躍的に増大している。主産地はスペインであるが、消費はフランスが抜きんでて多く、全生産量の70%程度がフランスで消費される。販売価格はフランス国内向けで、10USドル/kg。

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スズキ(Sea bass)の養殖量も急増している。1985年にはわずか389トンの生産であったが、1995年には13,900トン程度になる見込みである。しかし、主要生産国であるギリシャの養殖業者は、スズキ生産急増による価格下落と、主消費国イタリアの経済危機による需要減退により、経営は危機的な状態にある。例えば、イタリア市場では通常25USドル/?で売られていたスズキは、15USドル/?まで低下している(月刊養殖 臨時増刊号、1995)

 

 

 

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