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する加工と組み立てや生産管理の情報との整合性の保持を支援することが可能となる。

(3) 配管設計

配管設計には、配管系統仕様、機器配置、配管配置、配管加工取り付け、配管部品手配など設計の上流から下流に向かって多くの業務が存在する。配管設計BBはこのうち配管配置設計に重点を置き、これに関連する系統仕様などのモデル表現ができるようなFLとしている。

配管設計FLは、19のクラスと約680のメソッドから構成される。このクラスは、下記に示すような汎用の情報(配管系統、配管部品、配管接続関係、配管カタログなど)を生成、操作、抽出できるようになっている。特に、このFLでは配管の系統と配置、配管部品間の整合性を持ったモデルが構築できる。

(a) 配管系統グループ

配管系統グループは、配管系に共通の材質、圧力などの仕様を表現するクラス(GroupPiping)や、配管の始点から終点までのつながりを表現するクラス(KeyPiping)などから構成され、配管設計上流のモデルの表現ができる。

(b) 配管部品グループ

配管部品グループは、ポンプ、弁、管など配管部品の配置情報を表現するクラス(PipingElement)から構成され、3次元空間での配管部品での配置のモデルが表現できる。

(c) 配管接続関係グループ

配管接続関係グループは、配管部品間の接続を表現するクラス(PipingJointRel)などから構成され、フランジや溶接などによる配管の接続モデルが表現できる。

(d) 配管カタロググループ

配管カタロググループは、配管部品のソリッド形状、材質などを表現するクラス(PipingCatalog)から構成され、各種の配管部品カタログのモデルが表現できる。

(4) 加工・組立

加工・組立に関する業務支援として加工・組立BBがある。本BBは、加工・組立の工程設計を行うだけでなく、造船特有のブロック分割、吊り計画、足場計画も対象としている。

加工・組立BBのFLは、12のクラスと約530のメソッドから構成され、このFLを使って、次の機能を実現することが期待される。

・加工過程の表現:素材から部品に至る過程の表現

・組立過程の表現:組立手順、作業手順、製品生成過程の中間製品の表現

・艤装過程の表現:作業区画を使って艤装作業の表現

これらの中間製品モデルは、製品設計での設計物量と関連付けて、任意の単位の設計物量を集計できる。また、工場資源モデルと関連付けることで、日程計画に必要な作業ネットワ

 

 

 

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