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のモデル化とシステム統合化の基盤を提供し、業務全体のCIM化を支援することである。この目的を実現するために、GPMEの開発研究においては以下の方針を取っている。

(a) オープンで分散的なシステム構成

GPMEは、ネットワークをベースにしたオープンなシステム構成を採用している。これによって、物理的な場所とは関係なくネットワーク上において統合された形で各種アプリケーションシステムの実行が可能である。同様に、PMデータにおいても複数のコンピューター上で分散管理が可能である。また、PMアクセスの共通規範の導入によって、システムの相互運用性を支援し、異機種のシステム間の統合を実現する。また、STEPのデータ交換形式をサポートすることで、直接GPMEのPMデータにアクセスできない従来型の市販や既存のシステムも、GPME PM及びそのアプリケーションとデータ交換されて活用できる。

(b) 共通オントロジによる知識共有

情報及び知識の共有のために共通オントロジを開発し、このオントロジに準拠するシステムは、GPMEにおいて自動的に他のシステムと相互運用ができる。

(c) 漸進的なシステム構築

「拡張のための設計」を行っており、オントロジの拡張と新しいシステムの導入によって、GPMEが成長していくようにする。

(d) システム拡張と更新のための支援

システムの成長を支援するためにオントロジの拡張支援ツールとシステム導入支援ツールを提供する。

(e) 既存及び新技術の利用

従来システムとの相互運用を考慮しながら、上述した最新技術を活用する。

(f) 実用化と将来システムへの展開

GPMEの開発は実用化に向けての第一歩であるが、将来の本格的な実用のために全体を設計する。

上に述べた開発の方針を実現するため、GPMEはそれが提供する基本機能として、「知識のモデル化に基づく知識共有」、「ネットワーク環境でのシステムの分散化と相互運用によるシステム統合」及び「システム統合化の基盤としての高度なユーザー支援」の3つを持っている。表4.1-1にそれらの基本機能の分類、対応するGPMEのコンポーネント及びその期待される効果を示す。

(2) GPMEの論理構成

GPMEの支援によって構築されたシステムの論理構成を図4.1-1 に示す。この構成は、オントロジの拡張性、PMの開発と実行効率及び他システムとの相互運用性を考慮して設計

 

 

 

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